寒い地方なのでなかなか春の兆しが
見えませんが、それでもサブチャーは楽しそうに
雪の上をピョンピョンはねます。
そんなにどこでもここでもピョンピョン行くと
深みにはまって痛いことになるよ。
って言っても聞けるわけではないのに。
白い毛並みが少なくなってきた雪に埋もれています。
僕はゆっくり歩いては、サブチャーの後を追っていました。
野うさぎもびっくるするくらいの白い毛並みを
なでて今日の運動を終わりにしようよ。サブチャー。
あの日、君は僕の家へ来たんだ。
小さな木の箱で中に新聞紙が敷いてあって
小さくうずくまってたね。
キレイな毛並みが、少し汚れてて
赤い目は閉じてたんだ。
毛並みから森の香がして不思議に思った。
軽い食事をしてからもう一度サブチャーを
みた。
毛並みは変わらずだけど
なんだか落ち着いたような気がしたのは
気のせいだろうか。
サブチャー。気が合うと思って
そのまま一緒にいることにしたんだ。
白い毛並みと赤い目のウサギ。
サブチャー。