まあ、題名を見てうすうすは気付く方もいるでしょう。
ですから、嫌な気分を味わいたくない方は、御遠慮ください。
私のブログは、万人受けではないことは自認しております。
不愉快なネタを載せるな。読みたくないと、苦情を言うのはそちらの勝手ですが、ここは、その方のために書いているブログではありませんので、私は自分の考えを曲げる気はありません。
あしからず。
気付いている人は気付いているだろうけど、2月末から、犬関連で、また騒動が起きている。このペログーにその関連ブログの一つがあるから、詳しいことはそちらで見た方が良いかもしれない。
まあ、ざざっと概要を。
小型犬mix99匹……まとめて安楽死をさせたいと、獣医に申し込んだ人がいた。獣医は保護団体に連絡。
で、その保護団体が交渉にあたったのだが……。
これはブリーダーの崩壊でも、ショップ、企業の倒産でもない。個人が自宅で増やしてしまった。スタートは3匹。
現在その数99匹+胎児が多数。
避妊去勢をせず、繁殖を放置していた結果である。
最初の頃は自力で里親捜しをしていたが、犬を可愛がらない飼い主に当たり、以来、里子に出すことを断念。で、自分で全部面倒を見ていた。
いきなり全頭処分の行動に出たのは、隣の住民が騒音レベルの吠え声にたまりかね、保健所に通報。
保健所が飼い主と話し、犬をなんとかするよう言われた。
で、最終的に飼い主として責任を取るつもりで、獣医に安楽死の申し込みをしたのだ。
保護団体の人は、一切飼い主に同情はしていない。
あくまでも、犬のために動いている。
実際の所、保護団体のブログしかないため(飼い主はブログをしていない)情報が一方的かもしれないが、冷静に飼い主の言動を載せているので、一応信用出来る情報と見なしておく。
大変申し訳ないが、この双方の可哀想の基準というのが余りにも食い違いすぎて、私は思わず苦笑した。
ここに抜粋して並べてみよう。
1:避妊去勢について。
*保護団体
個々の犬に対し健全な飼育をするため、無意味な繁殖をさせぬよう避妊去勢を推奨する。(面倒を見きれぬと飼育放棄するのは可哀想)
*飼い主
可哀想。自然に任せたかった。
2:この保護活動の動機
*保護団体 犬が可哀想
*飼い主 自分に同情してくれている(自分が可哀想)
こういう個人での愚行の根本にある、避妊去勢に対する漠然とした可哀想論理。
その人達に言わせれば、避妊去勢を人間が他の動物に強いることは、自然の摂理に逆らう事らしい。
無論、一匹飼いで、避妊去勢をしないのは、繁殖という意味では別段問題はないだろう。(屋外での飼育では、妊娠させられる可能性もあるが、それはこの際論旨がずれるので省略する)
こういう時にこの言葉を使う輩って、本当に意味解って言っているのかねえ。一度聞いてみたいものだ。
で、一つ疑問。自然の摂理って何よ。
ウィキディペディアにもインフォシークにも載っていない。
では、分断して調べてみよう。
自然=おのずから存在してこの世界を秩序立てているもの
摂理=万象を支配している理法
あわせて考えると、運命論、成り行き任せに近くないか?
「できちゃったものはしょうがない」って、やつですか。
つまりは無責任発言だね。
♂と♀が一緒にいて、子供が出来るのは「自然の摂理」それは確かにそうかもしれないが、このあと、個人によって考えにずれが生じるのだ。
誰か答えて欲しい。
子供が出来ると承知の上で、♂♀一緒にしているのは、「自然の摂理」か否か。
そのペットの身近にいるのが、近親であると、飼い主が承知の上で、交配を放置するのは「自然の摂理」か否か。
動物はバースコントロールなど出来ない。従って、同じ空間にいさせて、交配を放置している人間は「自然の摂理」なのか?
この飼い主は、自分のペットを可愛いと思って面倒を見ていたらしい。
しかし、それはあくまでも自己中な評価であって、保健所の人に虐待だと指摘され、ショックを受けたそうだ。
ショックを受けたという言葉に私は苦笑した。
しかし、そう言われても仕方がないだろう。
ワクチンを打たせず、健康診断も受けさせず、当然ながら保健所登録もしていない。
100匹飼い犬の世話を一人がやっている。
可能だろうか。本当に可能だろうか。
エサと水を与えるだけだったら可能だろう。しかし、それは飼育でも愛護でもないだろう。
怪我をしていても放置。病気になっていても放置。死んでいたら、流石に遺体ぐらいは何らかの行動を起こしているだろうが、それにしても、そんな状態で、自分は犬を可愛がっていると言っている思考回路が、理解できない。
普通の一軒家。そこに100匹の犬。どこにでも足の踏み場もないほど、犬がいるような気がしてならない。
空気すら染まっているかのような、糞尿の匂いがするのではないのか。
航空機の爆音のような鳴き声ではないのだろうか。
可哀想と言いつつ、避妊去勢を拒否し、堕胎を拒否し、奇形児を沢山産ませ、近所から苦情が来て、自治体が動いたと言うことで、びびって、全頭処分しようとする。
可哀想可哀想と泣きながら、獣医に薬殺処分を言う飼い主。
この飼い主の言う可哀想は、すべからく、自分が可哀想と言っているような気がするのは私だけだろうか。
物凄く下世話な思考が私の中をよぎった。
避妊去勢させないのは、繁殖できない自分が可哀想だから。
家族同然のペットを扶養しきれない、無力な自分が可哀想
全部犬たちを天国へと送る事しかできない、非力な自分が可哀想。
私がそう思ってしまった理由は、何度も保護団体に尋ねている飼い主のセリフ。
「どうして、僕なんかを助けてくれるのです?」
……口先だけで、本当に犬のことを考えていない。と私は思ってしまった。