はなが人知れず妊娠していた!そして出産!!
血だらけのすのこには四羽の赤ちゃんが・・・
生き残った二羽を救うため(?)無知な「わたし」が
とった行動とは!?
うさぎさんの口は鼻と繋がっているため、ミルクのほとんどが鼻の方へと流れ込んでいく。
それでなくてもイヤがって飲んでくれないのに・・・。
(当然である。うさぎが初乳を与えるのは16〜24時間後)
どうしようどうしようと、わたしは泣きたい気持ちだった。
とにかくお腹の中に何かいれなければ栄養不足で死んでしまう!せっかく生まれてきたんだから何とかしなければ・・・はなが放棄したならばわたしが助けなければ・・・!!
うさぎの育児・出産について全く知識のなかったわたしはそんな考えにとらえられて必至にミルクを与え続けた。
すぐに冷めてしまうので何度も温めなおしながら。
体の小さい方の鼻にミルクが溜まってしまい、ちびっと、躊躇したけれど、思い切って口で吸い出したりもした。
保温も忘れない。
余っていたホッカイロ(この時七月)をタオルにはさんで、
それでうさぎの体を包んだ。
赤ちゃんうさぎをじっくり観察する機会なんてまずなかった。
そんな余裕もこの時なかった。今考えるとなんて惜しいことをしたんだろうと
悔やまれるが・・・。とりあえず目は開いてなかった
あと、(記憶の中では)歯がもう生えていてうっすら模様も現れていた
「もうこれだけ飲んだら大丈夫だろう・・・」
というか、赤ちゃんが口を開けなくなった・・・。
内心彼らも「ヤメテケレー」とか思っていたのでは・・・
何故ならうさぎさんの初乳は(以下略)
はなが出産前にほりほりしていたダンボールにエサ用の牧草をほぼ一袋入れると、タオルごとうさぎを中に入れた。
はなは、相変わらず何事もなかったかのようだ。
フツーにケージの中で出産などして、はなの体も大丈夫なんだろうかとかなり心配したけれど、「病院へ・・・!」とは頭になかった。
なぜか全く浮かんでこなかった。今思うに不思議である。
そしてその日の夜中。
ドタンバタン!という音で目が覚めた。
音のする方を見ると枕元ではなが・・・
はなが自分の胸の毛を一心不乱にむしっていた。
「それ」はむしった時の勢いで後ろや横向きに倒れる音だった。
わたしはびっくりして、撫でたり声をかけたりしてその行為をやめさせようとしたんだけども、もう本当に無我夢中というか死に物狂いというか、鬼気迫るものがあった。
ああ・・・・はな・・・・それは赤ちゃんを生む前にするべき事なのよ・・・
などと思いながらも
妊娠に気づかんかってごめんなぁ・・・
と謝りながら、はなの毛をむしってはこけ、むしってはこけ・・・を涙ながらに見つめていたわたしであった。