悪性リンパ腫とは?
白血球中のリンパ球が癌化した悪性腫瘍。
骨髄の中でリンパ球が癌化してしまうと腫瘍性リンパ球が増える。
他の血液細胞が増殖できなくなると白血病になる。
リンパ腫は骨髄ではなく、リンパ組織が癌化してしまうので、
リンパ組織のある体内の組織のどこにでも発症する。
・リンパ管…全身を網目のように走る管、体内の各組織から集まったリンパ液を運ぶ。
・リンパ液…リンパ球といわれる免疫細胞を含んだ水の様な液体。
・リンパ節…小さな豆状の組織でリンパ管に沿って存在。
悪性腫瘍とは?
腫瘍細胞がまわりの組織に少しずつ染みこむように増えていく。
広い範囲に広がって、まわりの組織を破壊しながら進行していく。
周囲に血管やリンパ管があれば腫瘍細胞は破壊活動を続けながら、
それらの管の中に入り込んでいく。
転移とは?
何らかによって腫瘍が発生した部位から離れ、他の部位(臓器)に到達し、
そこでまた新たに腫瘍細胞の増殖を行うこと。
・血行性転移…血液の流れと一緒に腫瘍細胞が運ばれて転移すること。
・リンパ行性転移…リンパ管の流れに沿って各リンパ節に転移すること。
・播種性転移…腫瘍細胞が内臓の動きに伴ってばらまかれていくこと。
-*今回の我が家のさくらの場合*-
卵巣に悪性腫瘍ができ、何らかの方法によって子宮、右腎臓へ
転移をしていったであろうと思われる。(リンパ性・播種性の転移)
病理組織検査報告書より。
びまん性中性細胞型の悪性リンパ腫が認められました。
左右卵巣から子宮頸部に及び、単調な腫瘍細胞が特定の配列をとらずに
びまん性に増殖しています。
(単調な腫瘍細胞が特定の配列をとらずにびまん性に増殖する。×20倍画像)
増生する細胞は角膜厚くクロマチン粗剛で多形性の著明な角膜有する小型の腫瘍細胞です。
混在する血管内皮の核の大きさにほぼ同じか僅かに大きい中細胞型です。
腫瘍細胞の増生は子宮頸部に及んでいますが、断端には達していません。
なお、検索組織に腎組織は確認できず、腫瘍細胞に置き換えされた
卵巣から卵管部分が得られていると考えられます。
↑難しい病理結果内容ですが、簡単にいうとこんな感じ?
さくらの子宮は大きく腫れ上がって、ボコボコと腫瘍に冒されてましたよ、
摘出した右腎臓は腫瘍細胞が転移し、腎臓本来の役目を果たしていませんでしたよ、
今回の手術で悪性腫瘍がある臓器を摘出して取り除いたけど、
もしかしたらまだどこかに悪性の細胞は隠れているかもしれないよって感じでしょうか。。。
ここから先は心臓の弱い方、血や内臓に弱い方は進まないでください。
万が一、体調が悪くなったとしても責任は負いかねますので…。
腫瘍に冒された子宮、右腎臓はこのようなものです。
本当に大丈夫ですか…?
大丈夫ですか〜〜〜?
ホルマリン漬けにする前だし、手術直後の臓器なので…。
ググッと下の方まで下がって下さい。↓
左の小さい方の臓器が右腎臓、右が子宮です。
卵巣は左奥にあるのですが、隠れてしまっています。
ボコボコとした腫瘍も分かるかと思います。
正直こんなものがさくらの体の中にあったなんて信じられません。
さくらは右腎臓も腫瘍に冒されていましたが、
更に発見が遅かったら他の臓器への転移もあったと思います。
食欲と元気の低下で病院を訪れたら、癌が全身に転移していたなんてお話も聞きます。
飼い主といえ、やはり体の中のことまでは分かりません。
定期的な獣医師による触診、レントゲンなどを受けることが早期発見への道なのでしょうか。
今後はさくらと共にリンパ腫と上手くつき合っていきたいと考えています。