今日は、少し冷えるなあ。
茶々丸、前足入れさせろ。耳貸せ。
ん〜んん〜〜すぴーすぴー
あ〜ほんと、暖かいなあ。
昨日書いたとおり、気温が下がると、やはりこの通りである。
二匹の様子を見て、室温を測る飼い主も私ぐらいだろう>爆。
さて、先だって書いたとおり、耳の痛い話は<続きを読む>にて。
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「ウサギはおもちゃではありません」
これは、有名なウェブリングの言葉。
確かに皆さんも承知の通り、「ウサギは可愛い」のである。
しかし、「ぬいぐるみのように可愛くても、立派な生き物」
これを自覚している人は、意外と少ない。(うさぎを飼っている人は知っている人は多いのだが)
ぬいぐるみのように可愛い動物は、ウサギ以外でもいるが、代表的なパンダ・コアラは、一般家庭には飼育不可能である。
さて前置きが長くなったが、本題。
とある家庭での実話(←私のウチではありません。念の為)
そこには二人の子供がおりました。
ある日、動物園に行く面倒から、タダで入れて、色んな動物が見れる総合ペットショップに家族で行きました。
勿論、親はペットを飼うつもりはありませんでした。
ところがそのショップでは、大々的にセールをやっていました。
犬猫、小動物、色んな動物がそこにはいました。
可愛らしい子犬の姿を見た二人の子供は当然、欲しがりました。
しかし、幾ら安いと言っても、犬猫の場合、数万円から何十万もするものです。
親は当然、そんなものに大金を使う気は全くありませんでした。
しかし、子供達は引き下がりません。なので、他の動物も見てみようと、小動物のコーナーに行きました。
小さな生き物たちの姿に、子供達は大喜び。
ハムスターは一匹なんと300円台から有り、飼育セットも小さく、1980円と手頃な値段です。
このくらい小さいならば……。場所も取らないし、値段も手頃。
えさ代もそうかからないだろうと、親は判断しました。
しかし、そう思う親をヨソに、子供達は、うさぎのコーナーにいました。
可愛い小さな子ウサギがいっぱいいて、色も様々。値段も、1000円からありました。子供達はうさぎを欲しがりました。
親がハムスターにさせようと思っても、子供達は聞きません。
飼育セットは、そちらは、19800円と少し値段が張りますが、まあ、買えぬ値段ではないから、親もこのぐらいなら……と、しぶしぶ思いました。
子供は二人。当然二匹だろう。しかし、この大きさならば、あのケージに二匹は入るだろうと、親は思いました。
店員に♂♀セットで欲しい。ケージは一個で。と言いました。
♂♀セットでといったのは、余り意味がありません。
ただ単に2匹=ペア=♂♀セットのイメージからです。
店員は、あっという間に増えるので、♂♀別々に飼うことを薦めました。だから、ケージは二個必要だと。
そう言われ、親は子供に1匹だけといいました。
当然、子供達は嫌がりました。
仕方なしに、店員に♂同士、♀同士ではどうかと尋ねました。
同性同士でも、ケンカをするだろう。しかし、仲良くなるのならば、♀同士が良いだろうとの答え。
なので、♀同士を買うことになりました。
なるべくならば、ケージは別々に……と、言う店員に、手持ちの金がないから、とりあえずはケージを1個だけと言い、店員も引き下がりました。
簡単な飼育書を貰い、必要な事を聞いた親は、喜ぶ子供と共に、ウサギを連れ帰りました。
さて、家に着き、ケージを組み立て、ウサギを中に入れました。
子供達はウサギに名前を付け、呼びました。
しかし、怯えるウサギは、名前を呼ばれても出てきません。
それでも、好奇心満々な子供は、ウサギを見て、触ろうとします。ウサギは怯えてますます奥に逃げてしまうばかり。
そうして、月日はたち、段々と子供達はウサギのことを見向きもしなくなりました。
いつまでたっても馴れないうさぎ。どんどん大きくなり、子供の頃の可愛らしさも無くなって、おもしろくなくなってしまったのです。
面倒は母親が見ていましたが、日に日にそれが面倒になりました。
なぜならば、掃除をしようと手を入れると、噛みついたり、ひっかくからです。
そのたびに嫌な思いをしていた母親は、段々とそれをしなくなったのです。
なので、スーパーで売っている安物のペレットを無造作に山盛り入れ、無くなったら補充、牧草は散らかるからと、入れません。
トイレも、あふれるばかりになったときに掃除するだけになりました。しかし、時間がたった尿は匂います。
母親はトイレの匂いがするからと、部屋に芳香剤を振りまき、誤魔化す毎日になりました。
ケージの下も、明らかにゴミの山になったときにしか掃除をしません。
ウサギを迎えて半年たったある日のこと。子供の一人が良く咳をするようになりました。
風邪かと思い病院に連れて行きました。
症状を見たお医者さんが、アレルギーの疑いがあると言い出しました。そこで、お医者さんは聞きました。
「動物飼っていませんか?」
「うさぎを飼っています」
「では、それが原因かもしれませんね」
その一言で、母親の頭の中は、ウサギを処分するだけでいっぱいになりました。
うさぎのせいで、子供が病気になってしまった。
一応の検査もありましたが、母親は、一週間後の検査結果なんて聞きに行きませんでした。母親はもう、決めつけていたのです。
全ては、ウサギが悪いの。
だって、医者がそう言ったんだもの。
原因だって。アレルギーだって。
では、そのウサギをどうするのか。です。
夫婦で話し合いました。今更に父親が言いました。
「俺は、そもそも、動物が嫌いだったんだ。処分しよう」
あちこちに声をかけ、ネットにも出しましたが、誰も引き取ってくれません。
保健所に持っていくのを考えましたが、それも面倒と考えました。なので、とうとう、親は、自分の親たちに、半ば脅すように、二匹のうさぎを押しつけました。
ウサギがいなくなり、子供のアレルギーが無くなるはずなのですが、それはいつまでたってもなくなりませんでした。
しかし、それは、家の中にウサギの毛がまだ残っているせいだと、母親は思いました。
1ヶ月後、母親は子供を連れ、アレルギー検査をした病院に行きました。
それまでは、別の病院で、ウサギアレルギーだと言って、薬を処方して貰っていました。
その病院にたまたま行ったのは、いつもの病院が休みだったからです。
そこで聞かされた話は、子供のアレルギーは、ハウスダストとダニによるものでした。
ウサギに罪はなかったのです。どうせ、幾ら掃除しても、無駄とばかりに、母親が掃除をさぼっていたのが原因だったのです。
しかし、その時には、母親はウサギのことを忘れ去っておりました。子供達もウサギがいないからと言って、寂しがることはなかったのです。
それから半年たち、子供の一人が誕生日になりました。
誕生日プレゼントにペットが欲しいと言い出しました。
そうして、また家族でペットショップに行きました。
可愛らしい動物たちに、子供達は大喜び。そうして、皆は、「ウサギはつまらないから、今度は珍しいフェレットにしよう」
そう言って、フェレットを飼うことにしました。
さて、この話は実際良くある話です。
ツッコミどころは多々あります。特に母親の行動が皆さん気に入らないでしょうが、こういう母親は多いです。
小児医師は、母親の話で判断し、診察をするところがありますし、最初の医師は可能性の確認をしただけです。
実際そう言う理由で、里子に出されるウサギの何と多いことか。
本当に、ウサギの毛のアレルギーなのか。半数以上が違うと、私は思うのですがね。
なぜならば、その検査は自己申告でのみ可能で、通常の病院(アレルギー科を持たない)では、検査薬品が置いていないため検査はしないんです。
通常やる花粉系、動物系の検査、15種類には入っていない。
ましてや、命に関わるほどの重症を引き起こす場合は、更に少ない。
やっかい払いの、体裁の良い言い訳にしていると思ってしまうのです。
さて、あの二匹のウサギがどうなったのかは、皆さん気になるでしょう。では……ウサギたちのその後を。
押しつけられたウサギにとまどったおじいさんとおばあさん。
飼い方なんて全く解らない。仕方がないので、あちこちに聞きましたが、誰も周囲にうさぎを飼っている人がいません。
それならば、獣医かペットショップに聞けばいい。
そう人に言われ、たまたま近くにあったペットショップの人が、親切に飼い方を教えてくれて、それで、何とか飼い方を教わった二人はうさぎと暮らし始めました。
馴れぬ世話で、面倒とは思いましたが、しばらくするうちに野菜や果物を食べる姿が可愛く思え、おそるおそる手を出すと、おとなしく撫でさせてくれたりもしました。
いつも何のかんのと理由を付けて来ない子供や孫の代わりに、おじいさんとおばあさんは、そのウサギを可愛がるようになりました。
そうして、そのうさぎは、一匹が4年。もう一匹が5年、生きました。